第3回高知学芸高校同窓会中部支部総会開催

2015(平成25)年7月11日(土)


 高知学芸高校の第3回中部支部同窓会総会は7月11日(土)、静岡、岐阜、三重、愛知から20名の参加を得て、「KKRホテル名古屋」で開かれました。
 事業報告や会計報告、次年度役員の承認などの議事のあと、4期生・山口祐子さんによって「ヒマラヤの星の下で」と題する講演があり、ネパールでの素晴らしい支援活動を知ることができました。
 なお、来年の総会日については学校・本部と調整のうえ、9月の役員会で決定します。
 

中部支部役員
支部長   藤墳   富弥   (1期C)
副支部長   武津     (7期F)
副支部長   濱田   幸弘   (12期D)
事務局長     大野   和哉   (26期C)
会計   小林   久仁子   (7期E)
会計   西森   久雄   (31期G)
会計監査   高濱   真美   (21期G)
会計監査   中山   道子   (35期C)
幹事   森田     (2期A)
幹事   國澤   英雄   (6期D)
幹事   佐竹   祥司   (7期D)
幹事   矢野   真紀   (18期B)
幹事   長江   千穂   (30期A)
幹事   久礼田   恵資   (45期G)



 

 
<「ヒマラヤの星の下で」と題する講演>
   


 

ネパールでの支援活動を語る山口祐子さん    

 
「貧しくても逞しく生きるネパールの人たち。3ヶ月前に起きた大地震の被害からも、懸命に立ち直ろうとしています。私たちも、立ち止まることなく支援を続けていきます」
 
52年前の卒業生で静岡県国際交流協会会長の山口祐子さん=浜松市在住。東大時代に出会った医師のご主人と1989年に浜松市内でクリニックを開業。
市内の自動車関連企業をはじめとする工場で働く外国人労働者の診療にあたってきましたが。とりわけ最貧国のひとつであるネパールからの出稼ぎ労働者に関心を強めて、2001年に認定NPO法人「ブッダ基金」を創設、現在に至っています。
 
ネパールは人口約2650万人。農業以外にこれといった産業はありません。
こんなネパールへほぼ3ヶ月おきに出かけ、3週間ほど滞在して支援活動。あの大地震が起きた時も、翌々日にネパールへ飛び立つ予定だったそうです。
 
支援活動の柱は@医療A教育B女性の地位向上、それに産業支援の4本。
医療支援では日本から医療派遣団を送って無医村での無料診療や学校健診、救急医薬品の支援など。教育支援は学校や図書館の建設をはじめ、校舎の増築、図書の寄贈、給食などを行っています。
建物を造ればいいというわけではありません。隣国のインドまで出かけて購入、データベース化もできた図書は約2万1000冊。移動図書館車による地域への巡回や配本・回収、ネット検索システムの構築もしています。
 
女性の地位向上のために力を入れているのは、15〜19歳の女性を対象とした洋裁の職業訓練。作るだけでなく商品として売ることで、ひとりでも多くの女性たちに自立への道を歩んでもらおうとしています。
身売りや児童労働からの解放も重要な活動です。
でも、現実には親が言うままの結婚や一夫多妻などの因習、慣習から抜け出すには時間がかかるようです。
 
産業支援は最も重要です。コーヒー栽培の普及から始めていますが、雇用創出のためのプロジェクト活動をどう進めるか。「ブッダ基金」など支援活動のパートナーにとって最大の課題でしょう。
 
「ヒマラヤの星の下に」と題して話した山口さんは、こうしたネパールの実情と支援活動、それに大地震の被害から立ち直ろうとしている国民の姿を写真映像なども使って紹介。
「ネパールは貧しく、私たち日本人からすれば不便な国です。でも、何事もきちんと話し合い、助け合って乗り越えようとする姿に『民主主義とは』『生きるとは』を考えさせられます」
「私も活動することで心が豊かになり、人生の支えになっています」と結びました。
 
藤墳富弥 記